ネタバレありです。
今回、思ったこと。
本当に大切なのは、嘘なのか真実なのかではなくって、自分が何を感じて何を思うか、なんじゃないかなあとか、そんなところ。
嘘でも信じれば本当になり得る。
ルルーシュがロロを騙して利用していただけで、殺そうとしていたのも全部事実ですよね。それでもロロが最後までルルを妄信していたのだとすれば、それは愚かだったと思います。でも、多分ロロにとって最終的にルルーシュの気持ちの真実なんてもうどうでも良かったんじゃないかな?と思いました。ロロが最期に言った「嘘だよね?」っていうのは、愚直にルルを信じているというよりは、「本当かもしれないけど、嘘だったらいいな」みたいなニュアンスに感じました。ルルを疑って怨んで逝くよりも、信じて逝けた方が幸せだから。
まあ、ルルには時に心にもないような事を言ってしまったりする部分があるから、「嘘だよね?」と本気で思うだけの根拠はあると言えばありますけど、この時のロロはそうは思っていなかったと思う。
ルルとロロの兄弟の関係は、最後の最後まで嘘でした。だけど、ロロにとっては、それが嘘か本当かなんて問題じゃなくて、いやたとえ嘘だったとしても、そこに安らぎを感じていたことは本当だったんですよね。ロロにとってはそんなひと時がとても大切なものだった。
偽りの愛が、最後には本当になってしまったのだと思う。
ロロは、命令されたわけでもなく、利用されているわけでもなく、自らの意思でルルーシュを救った。
そしてそれが、ルルーシュの心を動かした。
今回、ロロのこの行動以外は、概ね予想できた展開でしたね。
ロロの件について、引いた目で見れば、「上手いこと片付けましたね
」とも言えます
ルルが当初の思惑通りに直接手をかけていたら、「でもルルーシュもひどいよね」って事にもなりかねないし。どっちも悪役にならずに済みましたという事で。まあ、いっそルルとナナリーとロロの3人で仲良くして欲しいと思っていたファンの方もいたかも知れませんがね。
シュナイゼルが直接、斑鳩に乗り込んでくるとは流石に驚きでしたが、ゼロの正体がルルーシュであること、更にはスザクとの会話の録音(ユフィの件)を利用してゼロ(ルル)の立場を悪くしようとするに違いないとは思ってましたよね。
それにしても、こんな真正面から乗り込んでくるような方法をとるとは。
黒の騎士団的には、敵の大将自ら乗り込んできてるのに、あっさり話を信じてまんまとのせられてるあたり、
どうなのかなあ?[:がく〜:]とは思いましたよ。たとえシュナイゼルの言っていることが概ね真実でも、敵がわざわざ乗り込んでそういう話をする以上は何らかの企みがあると、普通は思わないだろうか? ゼロを弾劾するかどうかはあくまで騎士団内部で正規の手続きを踏んで行えばいい話。ゼロの正体がなんであれ、敵将に引き渡してしまえば、黒の騎士団にとってもダメージになるとは思わないんでしょうかね?
っていうか、ギアスはどうあれ、ルルーシュの政治力と戦略的才能を失えば、黒の騎士団にも超合衆国にも未来はないでしょうに。そもそも、彼らにとってルルの才能って必要だったし、ルルにしてみたら手駒が必要だった訳で、利害は一致していた筈です。元々、そんな割り切った関係に、私には見えていたので(特に藤堂ら旧日本軍)、今更信頼関係とかそんな話はおめでたいようにしか聞こえない。結局、お互いに利用しあっていた関係だったと私には思えるんですけどね。だから彼らの行動は身勝手に思える。勿論、ゼロの今までやってきたことの中には非難されて当然の事もあるし、正規の手続きで弾劾するというならそれは正当な行為だとも思うけど、あれでは単なる私刑ですよね。
結局、最終的には、ギアスに対する不信感が一番だったのだろうと思います。「もしかしたら自分も?」というのは、不信感を増大させますよね。その間の記憶が欠如するだけに、不安を解消する術がない → ギアス能力者を抹殺してしまえ、という論理は、まあわかります。シュナイゼルがわかっててそこに付け込んでるあたり憎ったらしいですよね
「私とて彼のギアスに操られていないという保証はない。そう考えるととても恐ろしい。」って台詞が白々しく聞こえて仕方がないです。
扇のあの態度も、結局はギアスに対する不信感によるものかなと思いましたし。実際のところ、黒の騎士団のメンバーについては「ギアスで操られている」などという事実はないのですけどね。でもその事を、自分自身では確かめる術がありませんから。
ディートハルトの場合だけは違うと思いますけどね。この人の場合、「これは分が悪い。ゼロもこれまでか。」と思えばあっさり掌返しちゃいますよね。結局、シュナイゼルのほうが一枚上という事なら、それ以上ルルーシュに被写体としての魅力は感じないでしょう。
それにしても、当初「ゼロを引き渡せ」とシュナイゼルは要求していたのに、いきなり黒の騎士団による粛清という展開になりましたよね。シュナイゼルにとって、日本とひきかえにするほどの価値は、ルルーシュにはないという事?
あとコーネリアの「取引できる状況だと思っているのか?」って訳わかんね[:ふぅ〜ん:]なんでここで無駄に上から目線なのか?
少なくともただでゼロを引き渡す理由は全然ないのに。
ルルも、シュナイゼルが絡んでるとわかった途端、観念しちゃうんですね。でも、ナナリーさえ無事なら、最後の最後まで諦めたりはしなかったんじゃないかな?と思いました。結局この時点で、ナナリーというルルーシュにとって最大の存在理由を失い、黒の騎士団からもはじかれてしまえば、最早生きる目的すらありませんしね。
そんなルルーシュを、ロロが変えた。
ここから先の展開は、まったく予想がつかないだけに、次回以降が楽しみです
時期的にも、ラストに向かっていく感じですよね。目が離せない。