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2013最終節のポスト・ウテナ

久々に今期のアニメの感想でも書こうかなと思ったのですが、まず何よりも今期のアニメで特筆すべきなのは“ポスト・ウテナ”という位置づけで語れる作品が複数も存在していたという事です。
これはあくまで「ウテナファンとして」の立場での話ですので、その点をご理解頂けないのであればこの先は読まないでください。

最近ネットで「○○難民」なんて言葉を目にします。そういう意味じゃ私なんで十数年「ウテナ難民」をしていたという事になりますね。ウテナファンがその後どんな作品に流れていったのか、まあ様々だとは思いますが、今期はそんな「ウテナ難民」にとっても「これは」と思える作品が複数放映された、稀有なシーズンだったのではないかと、私はそう思っています。


『京騒戯画』

ポスト・ウテナとして私が筆頭に上げたいのがまさにこの作品。
っていうか私が個人的にどう思うかとか以前に、ウテナを愛する諸氏に問いたい訳だよ。
「これ、ポスト・ウテナって事でいいかな?いいよね?」って。
そういう事でいいですよね。

決して「ウテナっぽいアニメ」だとは思ってないんです。
そもそも「ポスト・ウテナ」として、ウテナっぽい作品を期待してる訳じゃないので。
BS11でまどマギやってて改めて観たのですが、やっぱりすごくウテナっぽい。それに改めて良い作品だなと思うんだけど、それでも「ポスト・ウテナ」っていう気はしないんですよね。
「ウテナみたいな事」をしていてもウテナは超えられない。
新房監督作品を「ウテナの劣化コピー」だと称している人もいる、という話は以前にしたけど、まあそれはそれで私は否定的には受け止めるつもりないんだけど、コピーは所詮オリジナルに取って代われない。
そういう意味では、「ポスト・ウテナ」っていうのは、ウテナに取って代われるとしたら、「ウテナみたいな作品」では駄目だと思うんですね。
『京騒戯画』はまさに、それほどまでにはウテナっぽくないけど(まったくないわけでもないけど)、ウテナにとって代わられてしまってもいいくらいの、クリエイティビティを見せてくれたなと、そんな作品だったなと私は思っています。
私個人の好みで言えば、特別好きってほどでもないんですよ正直。でもこの作品のクリエイティビティは目を見張るものがあるなと。
普段子供騙しみたいなアニメを作っているスタッフ(東映)が、まさかここまでやってくれるとは、というのは素直に驚きで。まあ、『モノノ怪』という素晴らしい前例があるのも確かですが。

『少女革命ウテナ』→『モノノ怪』→『京騒戯画』

というのがアニメ史というものを俯瞰で観た時に、確実に続いているひとつの流れだと言っていいと思います。この流れを追ってきた人は私に言わせれば、「わかっている人」という事になります。
まあ敢えていうなら、『モノノ怪』と『京騒戯画』の間に『輪るピングドラム』があってもいいとは思うけど、客観的に言えばそれも言えるけど、個人的にはなくてもいいです。
ああそういえば、今年の漢字は「輪」だそうですけど・・・・2年遅いんじゃボケ(笑)。


『キルラキル』

まだ完結してないですけどね。
なんか話題になってたからちょっと観てみました。個人的には好みという訳でもないので結局3回くらいしか観てませんが、80年代のにおいがぷんぷん漂ってる一方、ウテナくささも感じてしまいました。
まず美術が劇場版ウテナっぽいなと思ったんですよね。学園が。
あと、「転校生のヒロインが学園を支配する敵と戦いを繰り広げる」みたいな基本的な筋が同じだと思ったし、方向性は違うけど「ぶっとんだ作品」という意味ではウテナっぽい。悪ノリしてる感というかね。
なのでウテナファンのうちの何割かはこの作品に流れるだろうなと、そんな気はしています。個人的には全然「ポストウテナ」って程のものはないんだけど、客観的に観たらスルーはできないかなという感じなので、言及しておきました、挙げておきました。


『リトルバスターズ!〜Refrain〜』

原作が原作なので、あんまり認めたくないなという気持ちがありました。でも認めざるを得ないな、というのが素直な気持ち。
そして「やっぱりさすがJ.C.STAFFだな」と。J.C.STAFFの本気を見させて頂いた。ゴールデンタイムは本気出してないだけ(苦笑)。
特に最終回の作画はほんときれいでした。1期は正直作画が微妙だったので、せめて今期だけでもJCの本気が見れて良かった(笑)。
そもそも1期始まる時はそんなに観るつもりはなかったんです。ほんの気まぐれというか、たまたま時間に余裕があったからというか、そんないい加減な気持ちで観始めたんですよ、すぐに切るつもりで。実際最初のうちはそんなに面白いとも思ってなかった。「世界の秘密」がどうのというのはいかにもウテナファンとして食いつきそうな部分ではあるけど(笑)、でも逆にありがちかなって気もしてて。もうなんか、世界を暴くとか革命とか(それ別のアニメ)言われても反応しなくなってきてます。
そんな中で私が態度を一変させたのが、美魚のエピソード。話自体もちょっとシュールで私好みですけど、演出面でも気に入りまして。やっぱりウテナを手掛けたJ.C.STAFFならではだなと思えて。その時から内心「ポスト・ウテナ」視してました。或いは押井守ファンとしての立場から言っても「これはいいね」と。そういう方向性だなと。ただの萌えアニメじゃなかったなと。
ここまで掌返しするのも珍しいですよ(笑)・・・あ、逆はあるかな(苦笑)。ほんと、態度一変しました。

でも逆に言うと、1期で評価していたのは美魚のエピソードだけ、というのも事実で。その時点ではもこうまで称賛する気もなかったです、原作が原作だし。なのでブログ上でもスルーし続けてました。まあ、ブログ更新する余裕自体なかった訳ですが。

しかし2期になって、これはもうほんと、ただものじゃないなと。時間がループし始めて、ほんと私の食いつき方が変わりました(笑)。まあ、解り易い趣味ですよね(笑)。
最終回の感想としては、「原作者、ウテナ好きでしょ」っていうのがまずありまして。いやもう、ここまでウテナだったとは。主人公が幼い日両親を失って自分の殻に閉じこもった設定なんかがまさにね。そしてこう、「外の世界へ!」みたいな。

そうそう、もうひとつ忘れてた。名前がデュエリストなんですよねこれがまた。直枝理樹。

でもここまでウテナと重ねてしまうと、やっぱり逆に「ポスト・ウテナ」とまではいかないんですよ。なんか逆に物足りなさも感じてしまって。とは言え、ウテナファンとして楽しめる作品でしたし、ポストウテナとか関係なしに今期一番だったと私は思ってます。もう少し感想書きたいですね。

posted by: イチヰ | アニメ | 21:44 | comments(2) | trackbacks(0) | - |

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コメント
 
2014/01/10 6:22 PM
Posted by: LOSY
ご無沙汰しております。色々疲れてかなりの年月が経ってしまいました。文章と合致するかどうかわかりませんが、コメントさせて頂きます。

>「ポスト・ウテナ」っていうのは、ウテナに取って代われるとしたら、
>「ウテナみたいな作品」では駄目だと思うんですね。
それでも、精神は「ウテナ」みたいな作品がみたい、と思っています。

仰っていたまどマギですが、幾原監督のファンにとっては悔しいですがもう商業面・大衆への浸透面ではまどマギに押されている感が否めないです。「ウテナ」がヒットした97年時、ウテナがロッテリアの看板キャラを務めることが出来るか…と言われると微妙な話。それでも、「すぐそばにいる親友を助けたい」「新しい視点・発想を提示したい」「環境変えたい」という思いが時代に左右されない普遍的なテーマだということを97年、ウテナは表現し切ったんだな、と逆説的に感じ取りました。それが2011年、「まどマギ」という新たなフォロワーが現れた。「ウテナ」のテーマが今でも十分通じるんだと伝えた。それはやはり「ウテナ」あってこその事。もうここまでヒットすると「まどマギを通じてウテナを知りました」なんてエピソードが現れないかな…とまで思う始末です。その後、某名ゲームクリエイターが「『まどマギ』みたいな作品を作りたい」と仰っていましたが(伏せ字なしで!)もう「『ウテナ』みたいな作品を作りたい」としか聞こえませんでした。

>今年の漢字は「輪」だそうですけど・・・・2年遅いんじゃボケ(笑)。
逆に考えましょう(笑)、幾原監督がまた時代を先取ることに成功したんです。

>キルラキル
私は寧ろ「クレヨンしんちゃん」っぽいと思いました。(正確には「クレヨンしんちゃん」のキャラが演じる「ウテナ」な短編?)キャラを問わない妙に一般日常から離れきれない設定、いかにも適当につけた事を思わせるネーミング、準ヒロインの飄々としたキャラとオリジナルソングがこの人たち、劇場版クレヨンしんちゃんに出てもおかしくないだろ、と。しかし、音楽が最高。梶浦由紀さんの「ツバサ・クロニクル」以来のショックでした。「90年代にシングルとして出したら間違いなくトップ10入るだろ」な楽曲を飽くまで劇判として制作、そして雰囲気作りに貢献し、尺にも合っている。単純に気持ち良かったですね。

それでは、またコメントさせて頂きます。失礼致しました。
2014/01/11 8:37 PM
Posted by: イチヰ
LOSYさん、お久し振りです。

私はそもそも、商業的或いはポピュラリティー的な尺度では作品を捉えたりしないので、まどマギがそういう面でウテナを凌駕しているとしても私にとっては重要ではないです。
ウテナ当時にしたって、エヴァンゲリオンという存在があったわけですが、ウテナを至高にして唯一の存在と疑わない私にとっては、「ウテナに比べればどうって事ない」となる訳で。

LOSYさんが人気とかそういうものを重視しているとも思ってないので話が若干脱線してしまいますけど、「この作品の良さは解る人にしか解らない」っていうのはある種の快感というか優越感が伴うものでして、私にとってウテナがまさにそうなんですね。
音楽でも、大衆受けするようなJポップよりも、「知る人ぞ知る」ようなものを私は好むのですが、そこには「自分は音楽が解る」という優越感のようなものが確実に存在しています(笑)。
そういう意味で、まどマギは解り易い作品だと思います。そしてだからこそ、商業的にも成功し大衆へ浸透したのではないでしょうか。そしてそれが、私がまどマギに対して感じている「物足りなさ」なのかもしれません。だからまどマギが商業的にも人気的にもウテナを凌駕したとして、私は別に悔しくはないです。
ここで挙げている『京騒戯画』もまた「解る人にしか解らない」といった要素を含む作品だと思っています。だからこそのポスト・ウテナです。
一方、キルラキルは大衆受けする類の作品ではないでしょうか。もっとも、あくが強いという意味では好き嫌いは分かれるかもしれませんが、基本的には「解り易い大衆エンタメ」だと感じました。なので、ウテナのにおいを若干感じつつも、ポスト・ウテナとは思ってません。
リトバスもまた美魚のエピソードを除けば全体的に「解り易い」作品だったので、私にとっては物足りないという事になってしまいます。感動的ではあったし、間違いなく好きな作品ですけど。

>「まどマギを通じてウテナを知りました」なんてエピソードが

既にあるかも知れませんよ?(笑)
寧ろ熱心な新房ファンとかだったら、出崎・押井・幾原監督あたりは押さえとくべきでは?とさえ思ってますし。大衆やぬるオタはともかく、コアなファンを自負するならウテナは押さえとくべきだし、そこでちっともウテナの名が出てこないとしたら、それは私も悔しいです。不当な評価だと言えます。

キルラキルがクレヨンしんちゃんっぽいという発想はなかったです。
寧ろ「80年代以前にこんなアニメやっていたような」という感覚がものすごくあります。具体的な作品が思い浮かばないんだけど、その「いかにも適当につけた事を思わせるネーミング」だとか或いは絵柄的にも、ハイスクール奇面組を今にわかに思い出しました。









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